2010年12月2日木曜日

田母神サンが「北朝鮮のミサイル脅威はアメリカの罠」とズバリ指摘

あの田母神サンが「北朝鮮のミサイル脅威はアメリカの罠」とズバリ指摘 (ゲンダイネット)

 この人の発言だから、かえって説得力があるというものだ。「侵略戦争」を肯定するトンデモ論文で航空幕僚長を更迭された田母神俊雄氏(62)。先月刊行した著書「田母神国軍」で、「アメリカは北朝鮮情報で日本をコントロールしている」と、こう指摘したのである。

〈日本人は北朝鮮のミサイルに対して、過剰なまでに反応します。(中略)アメリカが、特に北朝鮮の情報だけを日本に流しているからです。アメリカ は、北朝鮮によるミサイルの脅威を煽ることで、日本のミサイル防衛体制を強化させたいと考えています。(中略)恐怖を煽ればどんどん日本はミサイルシステ ムを買う。さらに、北朝鮮の情報も買うでしょう〉

 ミサイル防衛システムといえば、安倍晋三元 首相が官房長官だった06年7月、日本海への北朝鮮ミサイル発射に慌てて、首相になって導入に突っ走った経緯がある。その“仲間”とみられたバリバリ右翼 の田母神氏が「ミサイル防衛ばかりにカネをかけても仕方がない」と断言し、さらに、こんな主張もしているから驚かされる。

〈北朝鮮のミサイルで死ぬ確率なんて、交通事故で死ぬ確率の100分の1ぐらいです。交通事故が怖くて車を運転しない人はいない。道を歩かない人も いない。交通事故以下の確率で起こることを心配しても仕方がないのです。これを、私は「タモちゃんの交通事故理論」と名付けています〉

 ついでに言うと普天間問題については、〈長期的に考えれば、鳩山(由紀夫)氏が当初公約していた「米軍基地の国外移転」と「対等な日米関係」を、日本は目指すべきです〉と書いている。

 こうなると情けないのが菅政権だ。元外交官天木直人氏が言う。

「今回の砲撃事件にしても、日本は米国から何の情報も入手していません。だから菅政権は右往左往している。情報を握られているからこそ、日本は対米依存度を増していくのです。一方通行にすぎない日米同盟のいい加減さは自民党時代から綿々と続いていて、防衛省はもちろん、外務省にとっても“常識”です。それを知りながら、日本政府はずっと対米従属に甘んじてきた。今回、その実態を元防衛省幹部の田母神氏にバラされたのだから、菅政権は頭を冷やすべきですね」

 バカみたいに朝鮮半島危機を煽る大新聞テレビも、やっぱり米国に操られているということだ。

日刊ゲンダイ2010年11月29日掲載)


[ 2010年12月2日10時00分 ]




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