2009年9月14日月曜日

2009年9月14日 (月曜日) 反日左翼叩きはいいけれど、自国の足元をまず見直そう

2009年9月14日 (月曜日)

反日左翼叩きはいいけれど、自国の足元をまず見直そう

サンプロで次の与党連立3党が「郵政民営化見直し」について話していた。新党日本の田中康夫も交えて。

え?民営化推進の自民党と みんなの党は呼んでないの?
討論にならないじゃん!(怒)

民主党大勝利で参院も3党が過半数を得ているから、郵政民営化見直しが既定路線として、サンプロまでが追随し始めた。改革を応援していたはずの財部誠一氏までが「竹中さんの分社化はインチキだった」と言い出す始末。

財 政投融資でインチキやっていたのは政府。竹中氏が警告していたとおり、株式上場までストップさせたら民のガバナンスは働かない。銀行法も適用されない状態 で、金融庁と総務省の意のまま。郵便局と郵便事業も一体化したら郵政の91%を占め、効率的な経営など夢物語。いずれは国民に負担がいく。郵便料金も上が るだろう。

国民新党は相変わらず「郵便局がなくなる」のワンパターンだが、きちんと必要な所は存続できるように法律で担保されている。不正が横行していた公社時代の悪しき経営体質の改善を図っている西川社長を「正当な理由」なく更迭することは、国の横暴以外のなにものでもない。

郵 政民営化見直しは運用面とサービスの見直しにとどめるべきで、次の与党連立3党の見直し案は、「見直し」の範囲を逸脱している。実質、官に戻す案である。 しかし、誰も止めることはできない。官ではない、民でもない、業務の異質な事業を一体化させてしまったら、巨大なゆうちょに寄生したまま郵政ファミリーは 再び肥大化していくだろう。

国民は、簡単に一方向に流される。民主党応援団のメディアもクサイものには蓋。原口議員が総務相になれば、今度は原口が正義の味方を演ずるだろう。亀井静香が総務相になるかも?大根役者だね。国民を騙しきるには原口のほうがいいんじゃないの。

わざわざ遠回りして、下手な芝居を見せられた挙げ句、何倍にも膨らんだツケが戻ってきて国民は初めて気づくのだろう。誰が正しいことを言い続けていたのかを。



次の財務相と目される藤井裕久氏は、やはり適任と思った。財政健全化も視野に入れながら、景気悪化に対する財政拡大(国債発行)は手加減さじ加減でいくようだ。

榊原氏のような財政出動派は、今後も借金を増やし続け、日本経済を奈落の底に突き落とす。「政府が内需を補ってさえいれば、借金が増えても困らない」とは何を根拠にしているのだろう。

国 債発行は日本国内で賄っているので全然平気。日本の金融資産を超えていないので問題なし。財政拡大が正しい内需拡大政策と考える(自称)エコノミスト達は 他にも多くいる。たしかに日本とは違い、世界中に米国債を引き受けさせているアメリカは、借金を踏み倒すわけにはいかず、持っているほうは米国債を大量に 売り払うこともできない。ドルの暴落を恐れるアメリカとしては、日中にはじゅうぶん言い含めてある。だから「基軸通貨としてドルを守る」と麻生首相も国際 会議で述べたのだ。

大前研一氏に言わせれば、日本政府は日本国内で借金しているのだから、いざとなれば「徳政令」を出して踏み倒してやれ、と役人は考えている、と。海外の投資家もそう見ているそうだ。そういう意味で「おかしな安定性」があると言っている。
参照:Voice「急回復する世界、追いつけない日本」

そんなに楽観していていいの?
踏み倒す前に来るのは国債暴落・・・。
政府の硬直した経済政策が続いて経済成長も止まったまま、グローバルな経済が回復してくれば金利は上がり、政府債務は膨れあがる。国債の利払いでヒーヒーしてくると、財政支出に影響が出て・・・以下ループ

今、日本は持続的な経済成長をするために必死に金融政策も動員して対策を打つ時なのである。財政出動、つまり借金を増やして景気を上げることを繰り返すのは、それは国家経営として見れば、自転車操業と言うのではないか。



左翼を憎む自民党支持者、保守を自認する麻生支持者達は、麻生首相の景気対策は非の打ち所がないと信じ切っている。

経済に詳しいエコノミストですら楽観的なのは、経済が否応なくグローバルの波をかぶることが頭から抜けているのではないかと思う。そういう人は「官の施設費」まで3兆円も計上している麻生政権の財政出動も賛美の対象になっている。

反日国家に対しては、とことんまで負の連想を働かせて陰謀論を作り出すのに、少し先に見えている経済の悪の連鎖に楽観的なのはどうしてなのか。

私は以下の記事を読んで驚いた。この程度の認識しかなかった人なのか、と。ネットで人気があり、影響力があるので、三橋氏の解説する経済・財政政策をテキスト代わりにしている人達が大変多い。以前、三橋氏の論文に池田信夫氏がブログで批判していたが。

驚いたのはこの箇所
日教組の「悪法支配」を許すな(1)/八木秀次(高崎経済大学教授)、三橋貴明(評論家・作家)
Voice9月11日(金) 16時58分配信 / 国内 - 政治

八 木 (略)いま霞が関の官僚がいろいろと批判されていて、民主党も批判の急先鋒です。たしかに、これまでの自民党政権は霞が関のキャリア官僚との関係が深 かったのかもしれません。しかし民主党政権は霞が関のいわゆるノンキャリアや、あるいは地方自治体の自治労などと関係が深い。公務員支配という意味では何 ら変わらないのです。

三橋 「官僚イコール悪者」という単純な官僚叩きには、以前から胡散臭さを感じてなりませんでした。民主党も盛んに霞が関批判を繰り返しましたが、官公労組に支援された民主党が「公務員改革」などと主張するのには笑うしかない。

 結局あれは一種の「魔女狩り」なんです。官僚にももちろん悪い部 分があるのだろうけれども、100%悪いはずもない。しかし「官僚が悪い」という空気に日本人が呑まれてしまい、霞が関批判をしただけで選挙に当選すると ころまで最終的には行ってしまったわけです。しかし、経済問題はとくにそうですが、一部の悪者をつくってそれをみんなで叩くことによって、本当の問題が覆 い隠されてしまいます。そちらのほうが深刻な問題です。



日教組教育をはじめ「永住外国人の地方参政権」、あるいは民主党が画策する「人権侵害救済法案」について反対のお二人の意見に賛同する。少子化対策と称してジェンダーフリーを持ち込もうとする左翼には吐き気を覚える。

しかし、そこまで在日韓国人を敵視するのが現実的なのか。問題は帰化する手続きが煩雑すぎることにある。現実的な対案は、帰化手続きのの簡略化なのである。(櫻井よしこ氏もそう提案していた)
特別永住者にとっては、「工作員」扱いされるのは心外だろう。私自身も地方参政権には憲法違反の疑いがあるので反対だが、ネットの保守層のような憎悪のような感情までは持っていない。

安 全保障としてさまざまな危険性を予測することは大事ではある。しかし、国籍法改正の時にネット上でヒステリー状態に陥ったのと同じように、ネットで「韓国 オワッタ」、「ウォンを看取る」等々、集団でとことん中国や韓国を笑いものにして叩きに叩き、そんな自分達こそ情報強者だと自負しているのは、端から見る と何か勘違いしているように見える。傲慢を通り越して、痛さを感じる時がある。私自身、中国朝鮮叩きをしている時は、感情的になったり笑いものにして、 「うさ晴らし」しているという自覚は持っている。

中国・韓国を小馬鹿にして喜ぶのが正しい保守なのか。もちろん反日国家には批判することが多い。嫌悪感もある。しかし、外交や経済協力については、また別の現実的な目を持たなければならない。



三 橋氏ら“保守”は、人権侵害救済法案が成立したら、ネットで何か韓国人の悪口を言った途端、チクられるおそれがある、これこそ売国勢力の思う壺!と危険思 想であるかのように反対しているわけだ。そして「我こそは正しい保守」と内心胸を張り、日本は中国人・朝鮮人に乗っ取られると陰謀めいた極論を語ってい る。
これでは「カイカク派の陰謀」を語る城内氏や、過疎地に「郵便局がなくなる」と不安を煽る国民新党と変わりない。実際に特定郵便局は減っていない。そういえば三橋氏とそのシンパは、城内実氏を応援しているね。

極論を語り、自称保守が周辺国家を敵視しているうちに、足元の日本が構造的に金属疲労を起こしていることは想像しない。

自分こそ正論という「勘違い」を一度捨て、官僚組織の問題点がどこにどう表れて、1940年体制から続くシステムが、高度成長を経て現在どのように土台を腐らせてきたのか・・・ここではもう繰り返さないが・・・「右」か「左」かだけの思考を卒業して勉強し直してほしい。

彼らは「真に正しい保守」というマントを羽織ったとたん、反日左翼をばっさばっさとやっつける――ほんとのところは笑いものにしてるだけ――気分になっている。正義の味方は気持ちいいかもしれないが、霞ヶ関改革がなぜ必要かもわからない国士様は、まず腐り始めた日本の土台を見つめ直すことから始めたほうが良い。

◆日々是語草◆
第二ブログです。軽~く気になるニュースなど。

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2009年9月13日 (日曜日)

Voice10月号(伊藤・竹中・若田部)、要点と感想

Foresightコンテンツ-新潮社ニュースマガジン(このページの記事は新潮社から提供を受けたものです) Foresight トップへ

どこへ行った民主党「農政の理念」
ジャーナリスト
一ノ口晴人 Ichinokuchi Haruhito

お!時事ドットコムにフォーサイトのPRが載っている。
「廃刊の危機」という噂があったけど、大丈夫だろうか?

フォーサイトと共に私のお気に入りのVoiceは毎月10日、文藝春秋と同じ日に発売。
文藝春秋は大量に平積みされているけれど、Voiceは発売日から書棚に格納されちゃってて、ぱっと探し出せない(~ペ)ウーン たった3冊くらいしか置いてない!!

アッタマきちゃうのだー。
売れていないってことでつか…crying

経済財政に詳しい識者達の論文を読めば、テレビの素人コメンテーターがいかにウソばっかり垂れ流しているか、よくわかる。
学 生や若い人が読みやすいSAPIOは、執筆者によっては参考になるが、時々酷いデンパを飛ばしている。WiLLは・・・右派のストレス解消本(;^_^A  私は西尾幹二氏と橋本明氏の皇室問題が載っている時だけ買う。尊皇攘夷の民族派は、皇位継承問題の根深さを直視していない!と私もストレス解消している だけ。だって、どうにもならないんだもん…。文藝春秋は、皇室問題(東宮問題)について、いかがわしいジャーナリストの友納尚子に捏造記事(見てきたような大嘘)を書かせているので、この件では読むに値しない。
正論は、1年読めば、あとは同じテーマの繰り返し。保守論客の著作を読んだほうがマシと思う。

Voice では、識者達の意見の相違の背景を探るのも面白い。竹中平蔵氏は執筆陣の常連だし、渡部昇一氏は保守論客でありながら、竹中氏と対談しても意気投合して非 常に的確に経済を論じている。渡部昇一氏は、歴史認識問題一本槍の国家社会主義的真正保守論客とは一線を画していると思う。

高橋洋一氏が、あの悪夢の日以来、執筆陣から姿を消してしまったことが悔やまれる。



ついでだから、Voice10月号をザッピング♪

<巻頭言:伊藤元重氏>

借金が増えすぎると財政の硬直化が始まる。
海外の投資家は、国債利回りの高騰がいつ起きるのか、目を凝らして見つめている。

<「生活水準下落の悪夢」竹中平蔵氏>

・麻生政権は「小さな政府」を否定して「大きな政府」を志向し、さらにそれを通り越して、社会主義ともいえる巨額のバラマキを行った。減税分はわずか1000億円。オバマ政権では財政刺激策のうち、三分の一が減税だった。

・小泉時代は経済成長が回復したので、格差は縮まった。メディアは逆のレッテルを貼っている。
・日銀はバランスシートにこだわって、政府目標に非協力的。経済が実質2%成長なら、マネーは4%くらいに増やさなければ2%成長の物価上昇にならない。同席していたサマーズ財務長官は、日銀の自己保身に驚いていた。
・中央銀行が持つべきは、「手段の独立性」であって、目標をかってに決める権利はない。

→インフレターゲットについてはさまざまな議論があるが、EUでは2%の目標値を設定している。不況の時は、金融政策が最も有効であることは間違いない。

・民主党は金融政策に対して的はずれ。
来年度の当初予算から税収よりも国債発行額のほうが多くなる可能性がある。今までは政府の借金よりも国民の資産のほうが多いから問題はないと弁明できたが、ついに国民の金融資産の裏付けのない借金を背負う時代に入ってしまう。

・格差問題について
次のリーダーは国民にこう訴えるべきである。
なくすべきは『貧困』である。幸いにして日本の格差はそれほどまでになっていない。貧困は政府が間違いなく撲滅する。そのかわり、あとは頑張って競争して、強い日本をつくろう。そこにしか私たちの未来はない

・強い日本のためにやるべきは規制緩和。
たとえば混合診療を認める。保育施設、養護施設の供給の制約を緩和する。弱い企業が生き延びるためにはM&A(合併・買収)を進める。健康関連、環境関連、教育関連など多くは規制されているので、ここを新たな成長エンジンとするべき。

・2005年、郵政民営化法案が通り、政策投資銀行の民営化も決まった。この時、「日本は強くなる」という期待で株価が一気に42%も上がった。今の日本に期待値はあまりない。

・地方分権の流れの中で、民主党は税源の移譲について明確にしていない。一喝交付金は「財源の移譲」にすぎない。
・地方への税源にもっとも適しているのは消費税。
消費税というと「社会保障に使う」とイメージづけられているが、これは財務省のキャンペーンにすぎない。税源移譲されたくないので、財務省が社会保障費に限定するような世論操作しているのである。所得再配分の意味を持つ社会保障にもっともふさわしい税金は、累進課税できる所得税である。

「消費税を社会保障費に」「消費税を上げるのが責任ある政党」と言う政治家はアホと覚えておこう。毎 年1兆円ずつ膨張する社会保障費に消費税だけでどう対応できるのか。石破氏は総裁選の時に与謝野氏から経済のレクを受けたという。どおりでね。プライマ リーバランス目標が崩壊し、経済危機の重要な局面で、経済音痴に総裁はさせられない。石破氏より山本一太氏のほうがはるかにましだ。谷垣総裁は冗談ポイ

・「全国知事会」が注目を集めているが、知事会に従っていたら真の地方分権はできない。(総務大臣だった頃の経験談)
実は、首長の多くは「真の地方分権に反対」。知事会の事務局も総務相の役人が務めている。知事会とは、霞ヶ関の中で総務省と財務省が喧嘩するときの「別働隊」的な役割を果たすところなのである。
竹中氏が評価する首長は、中田宏前横浜市長たち。(「たち」の中には橋下知事も含まれるだろう)

<「榊原英資が景気を壊す日」若田部昌澄氏>

リフレ派の若田部氏にしてみれば、榊原氏はまったく逆の主張をしているエコノミストである。もし榊原氏が民主党の財務相になったら、マクロ政策を否定し、円高を歓迎し、現実を見ないアジア共通通貨構想を進めていくと予想している。

アジア共通通貨のデメリットは、端的に言って、日本と中国の農村まで一つの経済圏とみなすということである。水準をどこに定めるのか。共通通貨はアジアの多様な地域の発展を阻害する結果となる。

渡部昇一氏も書いているが、EUと同列には語れない。

デフレは日本の停滞には関係ないと主張する榊原氏は、デフレと雇用悪化の関係を無視する。英米は実質実効為替レートを切り下げ、危機に備えた。独り日本だけが切り上がり、生産が急激に縮小する。

しかし、榊原氏は超金利政策が円安バブルの元凶と批判しているので、金融政策にはなんら手を打たないだろう。

若田部氏のシミュレーションを読むと、榊原氏が万が一経済閣僚の重要ポストに就いたら日本はえらいことになりそうだ。この際、藤井氏に一票投じておこう。
鳩山氏は閣僚は「政治家が就く」と言っていたようなので、榊原氏の処遇をどうするのだろう。国家戦略局の民間委員にするか。

◆日々是語草◆
ベルマーレ太郎、出番だ。麻生は似非保守

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2009年9月12日 (土曜日)

予算執行停止を明言する藤井氏。対立する民主党ブレーンの榊原氏

(昨日書こうと思っていたことと全然違うけど(^_^;)

財部誠一氏
財務省は民主党政権誕生を利用しろ 2009年9月2日

 「予算の全面見直し」を迫る民主党に霞が関が戦々恐々としている。

 なぜか。

 ある財務官僚の見立てはストレートだ。

 「霞が関が浮き足立っている理由は、業界団体とグルになった予算にメスを入れられたら厄介だからです。そんなことになれば、再就職の機会が激減してしまう」

浮き足立っている様がテレビを見ているとよくわかる。
「予算執行を停止したら、地方が大変なことになるー(`Д´) ムキー!」
国交省に足繁く陳情に通っていた東国原知事など「損害賠償だー」とみごとなスポークスマンぶり。橋下知事は、「民主党には予算執行停止をがんばってやってもらいたい」。同じ知事でもこの違い。

「しがらみ」の違いかね?「ゼネコンとグル」とはっきり言っちゃう?(笑)
7割方できている八ツ場ダムの中止はさすがに無理ではあるが…。

ニュー スバラエティは、霞ヶ関方面のリークが多いから、必ず予算執行停止に伴う批判が起こることは皆想像していたと思う。ところが、一刻を争う難題を前に、本来 なら真っ先に内定していてもよいはずの次期財務相がすんなり藤井裕久氏に決まらないのが不思議だ。財務相にするために引退を思いとどまらせたと言ってもい いくらいなのに。

自民党の塩爺ほど見た目が“なごみ系”ではないけれど、藤井氏には最後のご奉公?として活躍してもらいたい。G20など海外に行く機会が増えるので、大丈夫かな?と少し心配ではあるけれど。



メ ディアは小沢氏が「オレに楯突くやつは外す」と真偽不明の情報を垂れ流しているが、藤井氏に心当たりがあるとすれば、小沢代表に辞任を促すため稲森和夫 (京セラ名誉会長)を差し向けたと。しかもテレビで「代表をお辞めになったほうがいい」と最初に言ったのは藤井氏だったと本人が認めているので、言いだ しっぺの藤井氏に小沢氏がカチーンときたのは事実だろう。

しかし、そんなことでいちいち外していたら、閣僚候補が誰もいなくなっちゃう。あり得な~いということで、なんとなく財務省以外の霞ヶ関方面から匂ってくるものを感じたり…。

政策は官僚に任せておけばいい」と言い切って、民主党のシンクタンク構想を潰した小沢氏は、事務次官クラスのパイプも太いだろうし、鳩山氏に影響を与えることなどたやすいこと。いやいや、想像の範疇で書いても意味がない。

藤井氏は週刊現代のインタビューに答えて
麻生政権がつくった緊急経済対策の補正予算には、デタラメな予算が紛れている。不要なものを削り、失業対策や医療・介護に回す金を捻出する。さらには、財務大臣の裁量として、少しは借金を減らす。これはマスコミとインテリに受けます。(略)

民主党は財政再建も忘れていないとアピールしながら、マクロ経済政策がわかっている人材を(経済閣僚に)登用しなさいと鳩山氏にアドバイスしたという。

この言い方からは、明確な方針を固めつつ、すでに財務相としてのやる気がうかがえる。



一方、次の財務相と取りざたされ、まんざらでもない様子だった榊原英資氏は、予算執行停止について藤井氏と反対のことを言っている。
景気対策ないと「鳩山不況」も…民主ブレーン・榊原氏

「公的需要がかなり減少し、(このままでは)何年かたつと『鳩山不況』と呼ばれる可能性がある。第2次景気対策を打つべきだ」
「(新政権が)減額補正したら経済がむちゃくちゃになる」とも述べ、子ども手当支給や高速道路無料化の前倒しも検討すべきだと訴えた。

リチャード・クー氏と経済政策でぴったり意見の合う榊原氏は、公共事業が打撃を受ける予算執行停止をする気はないようだ。

財務省は藤井氏を歓迎するだろう。他の省庁は榊原氏が財務相に就任することに期待大。鳩山氏としては、路線の違うこの二人を同時に閣内に入れることは考えにくいので、やはり公約を守るために藤井氏が財務相になると思う。

・霞ヶ関出身の議員が多いことについて、藤井氏の答え
「官僚出身だから実態を知った上で、官僚システムを批判しているんです」

同じく大蔵官僚出身の榊原氏は、官僚システムについて言及するのを聞いたことがない。東アジア共同体構想では鳩山-小沢と言を一致しているが、榊原氏が官僚体質であることには変わりない。

こんな危惧もある。岸博幸氏
鳩山民主党政権が陥りかねない
「官僚依存の脱官僚」という安直路線

  その場合に一番あり得るシナリオは、財務省や経産省といった主要官庁の力を借りて、その他の役所、例えば国交省・厚労省・農水省といった役所を血祭りにあ げるという展開です。もちろん、それでも十分“脱官僚”の成果になり得るのですが、ある意味でそれは“官僚依存の脱官僚”とも言えるのではないでしょう か。

あり得るな。
将来、地方分権が道州制にまで進んだ時には、財務省も解体して、予算編成の主計局だけ残すなんていう議論もある。しかし、ここはとりあえず(小泉官邸で活躍した)丹呉事務次官とタッグを組んで、「役人たちの合法的な税金ネコババ」by財部氏 をやり玉に挙げる戦術といくか。

◆日々是語草◆
小沢氏、永住外国人への地方参政権付与実現に意欲(日経)

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